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様々な形のBOTの提案が、アイデアだけでなく形として発表されたFacebook Messenger Platform ハッカソン

にわかに流行ワードとなる「チャットボット」ですが、10億のユーザーを抱えるFacebook Messenger Platformを舞台にしてのハッカソン「Facebook Messenger Platform ハッカソン  ジセダイコミュニケーションヲハックセヨ」が、2016/10/15~16の2日間、銀座メディアテクノロジーラボにて開催されました。
もっとも「ジセダイ」なコミュニケーションツールとして本ハッカソンで最優秀賞を獲得した作品とは?!

このハッカソンは、賞金総額500万円の日本最大級の開発コンテストであるMashupAwards2016(11/21〆切)の予選でもあり、最優秀賞は準決勝である2ndSTAGEに進出です。
発表された作品と、イベントの様子をレポートします。

 

最優秀賞作品・Facebook賞作品

<最優秀賞>
④ サービス名:これの名は。/チーム名:「これの名は。」製作委員会
写真をアスキーアートの変換し「これの名」を教えてくれるBOT。

http://hacklog.jp/works/48663
なんと気持ちを言いあらわして良いのかわからない写真を渡すと、写真をアスキーアートの変換し「これの名」を教えてくれるBOT。
コグニティブサービスによって解析した内容をアスキーアート化。アスキーアートは各パーツがあり、内容によって合成しています。
 

本番ではじめて試したという画像はどんな結果が帰ってくるのか・・・!?

アイデアのインパクト、実装・デモンストレーションの完成度から最優秀賞を獲得!
また、コグニティブサービスのバズる使い方の可能性を見たとして、マイクロソフト賞もダブル受賞です!おめでとうございます。
 

フェイスブックページも開設しています!これの名は。の雰囲気を味わって下さい!
https://www.facebook.com/%E3%81%93%E3%82%8C%E3%81%AE%E5%90%8D%E3%81%AF-1053970841366774/?fref=ts

 


<Facebook賞>
① サービス名:pepperConcierge/
チーム名:3LDK
pepperが見守るマンション
http://hacklog.jp/works/48650
 

集合住宅によくあるトラブルや、住人同士のコミュニケーションをPepperを介して解決するソリューションを提案。
BOTというインタフェースを活用し、連絡の利便性を向上させたり、やりとりをマイルドにして、クレームなど直接相手に言いづらいことを円滑に伝えてくれます。

何故かPepperが某アニメの「アシタカ」の役を演じていますが、これについては継続利用する上で飽きられないための仕組みとのこと。

クレームをPepperが伝えてくれます。メッチャ詰めてくる。

こちらの作品は、身近な問題を解決するという課題設定の着眼点が評価点となりFacebook賞を獲得!Facebookページを活用していたのも良かったですね!


このチームは夜を徹して作業(議論?)し、遂にはテーマがゲシュタルト崩壊し、「BOTとは一体何なのか」というところまで話し合っていたそう。その結果何かが一周した、というような感想を抱きます…。

 

審査員紹介

今回最優秀賞とFacebook賞の審査いただいたのはFacebook 日本法人から、こちらのお二方です。

安藤祐介 氏/Facebook  Solution Engineer(写真 左)
坂田真 氏/Facebook / Partnership Engineer(写真 右)

審査員のお二方いわく、すべての作品が大変おもしろく、最優秀賞の選出は大変迷ったとのことでした。

 

発表作品

今回のハッカソンは、そんなコメントが出るようなインパクトの強い作品が出揃いました。
惜しくも最優秀賞などを逃してしまった作品を発表順に紹介致します。

② サービス名:ゆめめ-YuMeME-チーム名:マッシュ&ルーム
今日見た夢をBOTに話すと、実現するための方法を提案
http://hacklog.jp/works/48661

 
MessengerとMESHで本能を叶えます。今日見た夢をBOTに話すと、「夢に見たこと」=「本能」という方程式に則り、それを実現するための方法を提案してくれる、という内容。
みんながどんどん実現して、ナレッジをためていくことにより、実現方法も充実していくという将来設計でした。

デモはちょっとうまくいかず・・・。原因は後ほどきいたところによると、処理サーバーを起動していなかったらしい、、、のですがプレゼン中に「Bluemixのせいかな〜〜〜?」という主張をし続けていました。コラ~!!!

しかしなんやかんやありIBM賞を獲得です!和解!


しきりにチームリーダーが「銀行強盗がしたい」「そのための方法を」と主張していたのが印象的でした。

 


③ サービス名:SMM -まだ見たことのない自分-チーム名:pinrohs
BOTに投稿したメッセージがそれぞれの立場によってそれっぽい感じのタイポグラフィに装飾
http://hacklog.jp/works/48674

 

抑圧された自分を解き放つことが出来るサービス。”罵倒したい” “罵倒されたい”、Facebookメッセンジャーを通して普段とは全く違うコミュニケーションができます。
罵倒したい人とされたい人をマッチングし、やり取りを装飾して盛り上げます。
BOTに投稿したメッセージがそれぞれの立場によってそれっぽい感じのタイポグラフィに装飾されるという、メッセージのやりとりに画像メディアを取り込んだ内容でした。

 


⑤ サービス名:OSEKKAIチーム名:孤高
次世代の出会い系BOT。一瞬でマッチングし、一瞬でブロック。
http://hacklog.jp/works/48645

 

「よろしく」の一言だけで誰かと出会える、始めて5秒でマッチング。
次世代の出会い系BOT。マッチング後はBOTが双方のメッセージを仲介。メッセージの内容にイケてない、セクハラめいた単語があると、OSEKKAIなBOTが注意してくれるという内容。
なお、どういう内容がセクハラめいたものに該当するかについては、大量のデータをラーニングさせたうえで判断していきたいとのこと。
「僕が開発してあげましょう」という言葉はエロい文章になるそうですよ。業務では普通に使う言葉なのに、不思議ですね(すっとぼけ)

5秒でマッチング

そんな画像送っちゃダメ、という警告をしてくれる

 


⑥サービス名: Cubotのプロポーズ大作戦 -7日間のドキドキ-チーム名:Cubotの裏の人
プロポーズのドキドキを最高潮まで高めてくれる次世代プロポーズサポートサービス

http://hacklog.jp/works/48633

 

意中の相手へのプロポーズを成功させるためのサポートをしてくれるBOT。
ストーリー性が高いプレゼンを展開してくれました。

恋愛ドラマや文学から愛のセリフを選んで届けます。

途中で「えっ、どういうこと??」というようなシチュエーションがありつつも、勢いでカバーしていく風情のある力強さと、そこに有るものをモリモリと組み合わせて目的を実現していくマッシュアッパーの姿勢から、急遽用意されたMA2016賞を獲得です!

それにしても、こういったプレゼンでよく見られるランプ5回展灯でア・イ・シ・テ・ルのサイン、は何歳まで通じるネタなのでしょうか。

 


⑦サービス名:Deep Avatarチーム名:Team Ants;
有名人の発言を学習し、同じように喋るbot

http://hacklog.jp/works/48662

 

ディープラーニングを用いて、有名人の発言を学習し、その人っぽい言動をするBOTを開発。
Azureのマシンパワーをフル活用して、4人の有名人のアバターを作り出すことに成功しました。
安倍晋三アバターを作るのに使用した国会議事録の内容って、APIになっていて、しかも国が提供しているそうです!!

総理大臣と会話ができちゃう?よ!

絵文字で会話ができるローラBOT。ハイコンテキストなやり取り…。
芥川龍之介と夏目漱石に同じ言葉を問いかけてみると、その著者っぽい内容がかえってきます。すごい。

 


⑧サービス名: SUGAR COATチーム名:SUGAR COATERS
言いにくい事を上手に”翻訳”して相手に伝えてくれるBotサービス

http://hacklog.jp/works/48656
 

人間関係でやらかしてしまう地雷発言を回避できるBOT。相手に伝えたい言葉をBOTに投げかけると、それっぽい言葉でオブラートに包んだ発言に変換してくれます。
なお、変換先の言葉のデータソースは「#オブラートに包む」というところから得ており、キーワードを解析して紐付けしているとのこと。

表現の気がききすぎていて「やたらに生々しい」という声が…。

 


⑨ サービス名:恋育ミラー(HEALTH BOOK)❤︎ 好きな人がコンシェルジュ ❤︎/チーム名:SOFA
未来の恋人候補がミラーのコンシェルジュになり会話しながら美容や健康に励む

http://hacklog.jp/works/48667

 

従来のマッチングサービスは人と人を繋いでいましたが、こちらは人と人格を投影したBOTを繋ぐサービス。
不仲の原因として上位に上がる「性格の不一致」というものを、予め人格投影BOTとコミュニケーションさせておくことにより、事前に認識しておこうという内容。
その方法は、鏡を通して美容や健康のアドバイスなどを行い、お互いのことについて学習していくとのこと。

表情をコグニティブサービスで解析して、それに対応する返事をしてくれる

 


⑩ サービス名M・M・C Motto Monogusani Communication/チーム名:自宅警備員/biz
ものぐさなコミュニケーションを仲介してくれるbot

http://hacklog.jp/works/48672
 

インターネットの発達によりコミュニケーションは広がっていますが、SNS疲れしてしまう・・・。
もっとものぐさにやり取りしたいという思いを叶えます。
MESHのジェスチャーに対応する定型文を返答するBOTです。MESHを動かすだけで、たいていの会話に返事ができます。

 


⑪サービス名:ガチャ飯/チーム名:Gacha Pon !
日々の食事に新しい刺激を与える次世代コミュニケーションサービス!

http://hacklog.jp/works/48647
 

予算と料理か食材かのオーダーを選択すると、ガチャが回され、内容に応じて勝手に出前?が取られるサービス。食事にランダム性を取り入れて、マンネリを防止します。
千円いれると一万円分の当たりというお値段以上の「あたり」を引けるということもあるようですが、差額がどこから出てくるのかはちょっと謎…。
自動電話発信やロボットに喋らせたり、リッチなランディングページなど、細かなギミックが凝っていました。

 


⑫ サービス名:VR本能寺/チーム名:Teamスイカ割
VRを利用して、インターネット経由でスイカ割りLikeなゲームを行う

http://hacklog.jp/works/48665
 

当初はスイカ割りをする予定でしたが、なぜか明智光秀に扮して信長を打ち取るというゲームに転向。
とはいえ、内容はスイカ割り。Messengerを通じて、皆で光秀役に前後左右を教えて誘導します。
これはデモの内容を動画で見ていただかないと伝わりづらいので、是非ごらんください。

チャットでコマンド入力して光秀を導こう!

討ち取っt・・・うわああああぁああ

また、光秀の見ている光景はTwillioのビデオ電話で表示。この機能を活かしていたことから、Twillio賞を獲得!

今回発表された作品は以上となります!!

 

サポートAPI紹介

本ハッカソンへの技術サポートをいただきました企業とAPIを紹介します。

・Facebook
┗Facebook Messenger Platform(http://hacklog.jp/apis/386
┗Facebook API(http://hacklog.jp/apis/59
今回の必須使用APIとなるFacebook Messenger Platformについてのご説明。構造化されたメッセージの取扱や、クイック応答、広告からの起動について紹介いただきました。
プッシュ通知は原則1日1回ですが、ユースケースによっては複数回の使用が許可されています。
また、Botのプラクティスとして自由入力の使いすぎに注意という知見の共有がありました。

・日本アイ・ビー・エム
┗IBM Bluemix(https://www.ibm.com/cloud-computing/jp/ja/bluemix/
開発基盤のみならず、100を超えるサービスと連動されており、素早くアプリケーションを構築・運用出来る環境を提供しています。

その性能や利便性については、ご参加いただいた方の以下のツイートが表すとおりです。

・日本マイクロソフト
┗Microsoft Cognitive Service(https://www.microsoft.com/cognitive-services/
Microsoft Cognitive Serviceは画像や音声の認識、自然言語によるコミュニケーションなどの人間の認知機能モデルをAPI経由で取り入れることができるサービス。

・SONY
┗MESH(http://meshprj.com/jp/
身の回りのものや環境とプログラムやインターネットをつなげる仕組みを簡単につくることができるツール。現在は7種類のタグと呼ばれるブロック状のデバイスによるIoT開発が可能です。
開発ツールはGUIベースとなっており、ノンプログラミングでもサクサク連携できます。
SDK(http://meshprj.com/sdk)、レシピ集(https://recipe.meshprj.com/jp/

・KDDIウェブコミュニケーションズ
┗Twilio(http://twilio.kddi-web.com
Twilioとは、様々な通信チャネルを連携できるコミュニケーションAPIであり、ビデオ、チャット、電話、SMSなどの通信手段をアプリケーションに簡単に埋め込むことが可能です。各種言語に対応したライブラリも提供されています。
電話のみならず、チャットやビデオ通話なども開発可能となりました。

・YuMake
┗YuMake 気象情報API(https://yumake.jp/services/weather-api-main
天気予報だけでなく、日の出日の入り・潮汐情報、注意報警報などの気象に関する情報を取得できます。
速報等の情報も多数揃っており、チャットボットとは親和性が高そうです。

・NTTドコモ
┗Repl-AI(https://repl-ai.jp
チャットボットを作成し、APIとして利用することができるプラットフォームです。対話内容は全てフローチャートで記述するため、プログラミングに不慣れな方でも簡単にチャットボットを作成できます。

前の日からこの日のための連携機能、Facebookに定型文を送信できる機能を開発…!一日前からハッカソンは始まっていたのです。それだけでも驚きですが、まさかのハッカソン期間中にもバージョンアップ!すごい!

・ソフトバンクロボティクス
┗Pepper(http://www.softbank.jp/robot/developer/products/
今や街中でもよく見かけるようになったコミュニケーションロボット。
コレグラフというGUIベースのエディタでの開発環境と、ざっくばらんで親しみやすい解説と技術サポートをいただきました。
 

今回サポートいただきましたのは上記8社となります。ありがとうございました。

 

イベントの様子

2日間に渡るイベントの様子についてです。

会場の真ん中にはFacebookのロールバナーをドーンと設置。
秋晴れのお天気にも恵まれ、会場は満員となりました。

まずはオープニングです。MA2016になり、スライドがスタイリッシュに進化。

アイデアソン

「次世代」「コミュニケーション」という言葉から連想されるワードをどんどん書き出し、組み合わせていく形式のアイデアソンが開催されました。

 

凡人にはなかなか発想ができないような単語も生まれます。すごい。


チームビルディング

思いついたアイデアを書き表し、フィーリングのあうアイデアにつどってチームになります。
今回は全12チームが結成されました。

 

そしてチームとして集まったのち、アイデアを再度相談して、作成するものを決定。

 

もくもく開発タイム

サポートをうけながら開発です。

 

 

もくもく・・・。

 

2日目になると、ちょっと絵的にも変化が出てきます。
 

懇親会+タッチ&トライ

開発、発表が終わった後は懇親会です。みんなで乾杯!!!

ケータリングはFacebookにちなんでオープンスタイル!おしゃれ!!
 

タッチ&トライのゾーンではみんなで作った作品を体験できます。

罵倒し放題だ!
 

VRをやってみたり、鏡に写ってみたり
 

表彰式を経て、講評をいただきました。想像もしていなかったようなMessengerの使い方をしてくれた参加者の皆様に拍手。

最後は集合写真で、ポーズはもちろん「いいね!」でキメっ!皆様お疲れ様でした!!!

作品はHacklogに登録してあるので、最後にボタン一つでMashupAwardsへ応募ができます。MashupAwardsの応募〆切は11/21ですので、それまでに今日作ったものを 応募してくださいね!
応募した後でも作品情報はいつでもアップデート可能です。

 

イベント関連リンク

あわせてこちらをみていただくと、イベントの盛り上がりがより伝わるかと思います!
・つぶやきまとめ http://togetter.com/li/1037505
・イベント写真 https://www.flickr.com/photos/100125183@N08/albums/72157675304779515

 

あとがき

皆様、2日間のハッカソンお疲れ様でした。
今回の作品は本当にどんな発想すればそんなところにたどり着くの!?という、予想もつかなかったMessengerの使い方ばかりでした。

合わせて驚いたのは完成度ですね、2日間でそこまでやれるの!?という部分でも予想がつきませんでした。本当に出来るのかな?という心配を遥かに上回った成果物がどんどん出てきて、ハッカソンのレベルの高さを実感です。
特に、2日間フルにAzureのマシンパワーをぶん回してディープラーニングの学習を完成させたという「Deep Avatar」は衝撃でした。

ほんの数年前まで、2日間で深層学習をしたBOTが作れるようになるなんて考えていた人は全然いなかったんじゃないかと思います(それを達成するための技術力を身につけるという部分については度外視の話ですが)。個人的にはこの部分に「ジセダイ」を感じました。

開発業界、進化が止まらないですね。あと何年かしたら、ジセダイなディスプレイとして空中にホログラフとか出せるようになったりしてるのかもしれない…とか想像すると、ワクワクします。

また新しい未来のかたちをハッカソンで見られることを期待したいです。

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